音工房Z Z601(V2) + Z-Modena MK2のMDF外見改善&音質調整

昨年末に購入して試聴だけしていたキットスピーカーの製作続きです。 追加作業としてスピーカー正面角の面取とリメイクシート貼付け、吸音材での音質調整を行った記録です。


音工房Z Z601(V2) + Z-Modena MK2の組立と試聴

https://sa2rakitsune.hatenablog.com/entry/2021/12/26/183801

見た目改善1(角処理)

先日、以下ドレメルのルーターを購入したので、C面取用ルータービット618も追加購入してC5(mm)面取を試しました。


ドレメル ハイスピードロータリーツール〔4000-3/36〕

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B007CEUH4Q/


ドレメルーターアタッチメント 335

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000DEZK4/


初挑戦結果としては、工具のセッティングが甘かったようでC4程度になってしまった上、不要な段もついてしまいました。

ルーターによるC面取 初挑戦結果(微妙…)

写真を撮り忘れましたが、このルーターでt12mmのMDFに面取りする場合は最低でも1万回転以上にしないとMDFが欠けるという事もわかりました。 (数か所ボロボロ欠けたので[1mm前後の凹み]、欠けた所は木工ボンドをパテ替わりにしてヤスリ手仕上げで対処。)


上手く再作業すればC5の面取に出来そうでしたが、結構な騒音や失敗したときのリカバーが困難と判断、早々に手仕上げ(ヤスリ掛け)に作業を移行しました。


さて、何もなしで手仕上げすると角全体がC5になったかの確認が難しいので、下図のような別途ヤスリに付けるC5面取用治具を設計・3Dプリンタで製作していました。 (下図は木工塗装テストに使った端材で試し中の写真)

C5用面取治具(ホムセンで購入した約600円ヤスリセットの1つに取付)

ちなみに治具は少しずつヤスリをずらしてやらないと、ヤスリの一部箇所ばかり使うことになり、MDFの摩耗紛でヤスリ掛けし辛くなります(機能は果たすが微妙な出来…)。


MDFは手でも簡単に削れるので後はひたすらヤスリ掛け、数時間かけて以下のように箱2式ともに完成しました。

C面取作業完了後

見た目改善2(表面処理)

昨年末からどうしようか色々悩んでいましたが、先日使ったインテリアシート(リメイクシート)の見た目&出来上がりに満足していたので、結局同じシートを再購入して 貼付けることにしました。


MDF製箱へのインテリアシート貼付

https://sa2rakitsune.hatenablog.com/entry/2022/03/06/215916

右側面から背面にシート貼付中の図

作業内容はほぼ同じなので詳細は割愛しますが、シート貼付2回目で作業が雑になってしまい、角部の細部処理がイマイチになってしまったものの何とか完成しました。


若干完成度に不満がありますが、それでも下図のようにシート貼付前後比較した写真を見ても判るように見た目が改善されたと感じます。

リメイクシート貼付前後1

リメイクシート貼付前後2

吸音材追加で音質調整

スピーカー箱:Z601(V2) の説明書には吸音材無しで音質調整されていると書かれてはいましたが、自分好みに音を調整するのが(キットながら)自作スピーカーの楽しみだと思うので、吸音材を追加しました(安くてお手軽、水槽用ろ過フィルター😊)

税込272円の吸音材(観賞魚用浄化材)

iPhone+マイク:iMM-6とピンクノイズによる簡易音質分析をしながら、設置環境が変わらないように吸音材を適宜出し入れして相対比較し、自分が良さそうと思った所で完成としました。


箱は接着済だったため、スピーカーユニットを入れる第一室と音道付近、及び箱外側に通じるバスレフダクトに吸音材をもこもこ入れました。


設置環境やアンプ等で簡単に形が変わるのであくまで参考ですが、今回の吸音材追加作業前後では同環境で比較可能ですので下図2点のような変化になりました。

(吸音材追加前後で同じ設置環境にて、スピーカーユニット中心へiMM-6を向け約25cm距離で測定)


改めて見ていると吸音材追加後の特性結果に少し違和感があるのですが、まあバスレフダクトに突っ込んだ吸音材によって60-125Hz付近の低音が減衰している事は聴感的にも正しいと思います。

吸音材追加前

吸音材で調整後(200Hz付近凹みが無かったり少し違和感…)

ちなみに、エンクロージャー設計支援ソフトspedでZ601(V2)近似箱+近似SPユニット(TangBand W3-582SC)を計算した場合の低中音特性は下図になり、上の吸音材追加前の傾向と合っているように思います。

spedソフトで求めた近似箱特性の図

完成の図1

完成の図2(敢えてダクトを覗いたとき)

おわりに

Z601(V2) + Z-Modena MK2の組合せでの音質評価は基本的に前回試聴時と変わりないです。 Z-Modena MK2の音は良いので、Z601(V2) + Z-Modena MK2の組合せがAmazonでの評価が高いのも頷けます。


今回インテリアシートを貼付けて見た目が自分好みになり、多めに感じていた低音を抑えて自分好みの音質へ調整できたので満足感があります。


他方、Z601(V2)のダブルバスレフが持ち上げている低音をほぼ打ち消す結果になってしまったようで、この箱にZ-Modena MK2を入れる利点を消したかなという感もあります。 (出ているものを減らすのは比較的簡単だし、気になったら都度吸音材を取り除いて再調整できる利点はありますね。)


まあ趣味でやっており、楽しかったから細かいことはいいんですけども😁

今後は別のスピーカーユニットを入れて試聴してみたいところです。


以上おわり